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「ジョギングって70年代終わりに日本で流行っていたんだっけ?じゃあアメリカではもっと前からか、早い人は60年代から始めていたのかな。」
そんな事を考えながら靴見本市初日の午前中を終えた。とうとうジョギングスニーカータイプがトップトレンドに躍り出た、そんな第一印象。
中学二年生の時、新しいバスケットボールシューズ選びに夢中で、近所にある小さなデパートの本屋さんで、いつものように月刊バスケットボールを立ち読みしては、なんかいいのないかなと一人で高揚していると、棚にスニーカーブックなるものが。すぐに手に取りぺらぺらめくると、そこには日本で売られているスポーツメーカーのスニーカーが競技別に全モデルと言っていいほど大量に紹介され、間に世界の有名スポーツメーカーの誕生ヒストリーやジーンズの特集が掲載されており、これは凄いと思ってすぐにお金を取りに帰りそれを購入し毎日のように読んで眺めた。
たぶん今もよくある何かのファッション誌の別冊号だったと思うが30数年前のことなので定かでない、当時のアメリカンカルチャーと遅れてやって来た日本のジョギングブームの影響でこのような雑誌が出されたのだろう。
その一冊の中でも特に印象的だったのが、アメリカ人女性のジョギングスタイルのスナップ写真、足下には真っ黒のナイキのジョギングシューズ。そのシューズの精悍な黒とジョギングシューズ特有の台形に広がったソール、その地面に向かって極端に広がるソールの形状と接地面の突起が凄くカッコよかった。
今思うとワッフルソールだと思うが当時、写真と同じモデルをその雑誌の中で探したが見当たらなかった記憶がある。アメリカでの写真だし日本未発売だったのかもしれない。【ぐぐって調べたらLD1000かLDV,エリートが近い気はするが、はっきりとは思い出せなかった。】
つい昨日まで新入部員がよく履くオニツカタイガーのキャンバス無地のバスケットボールシューズを早く卒業したい思いでカッコいいバッシュを探していた気分が、少し冷めたような気がした。
その時から私はしばらくジョギングシューズ好きになってしまう。ちょうど1980年の事。
その雑誌にはコンバースのスエードワンスターのデットストックも参考商品として掲載されていて、当時そういった物が世の中にあることも初めて知った。90年代以降は昔の人気モデルのほとんどが復刻されつまらなくなったが、それまではデットストックにも凄く興味があった。そして20歳頃ブルックスのジョギングシューズのデットストックを見つけて買った。ほんの少し小さかったが当然そのサイズしかなく、どうしても人の履いていない物がほしいという思いから(今でもこの性分は変わらないが、レア物でもデットでもカッコいいと思わない物は買わない)迷いはなかった。ナイロン部分はクリーム色系、ブルックスのトレードマーク部分はオレンジっぽい色をしたそのジョギングシューズは、いかにもデットストックっぽいオールドなカラーリングがよく、春頃はハリウッドランチマーケットのホワイトデニムにバラクーダの黄色いスイングトップを合わせるコーディネートでよく履いていた記憶がある。その後2年程は気に入って履いていたように思うが、いつしか下駄箱から無くなっていた。

そして今再びそのときの記憶がよみがえるような見本市でのジョギングシューズのサンプルたち。1年前の時より格段に出来のいい物が多く充実の品揃え。レザーのドレスシューズやドライビングシューズと共に提案しているメーカーや、スニーカーのみで展開しているメーカーなど力の入り具合は色々ですが注目度はナンバーワン。最も多いのはやはりヴィンテージ加工されているタイプでした。しかし今回は、特にデザイナー色を前面に打ち出したメーカーのジョギングスニーカーもあり、そういったところのヴィンテージ一辺倒でない提案の方が私には新鮮に感じられた。ソールもスポーツメーカー並のハイテクなタイプからクラシックな物まで様々。
いまビジネスとしてこの業界に係わっている私にとって最も重要なのが、服装との関連。もっと早くにショップで提案してもよかったのですが、スキニーやジョッパーの短丈、ロールアップなどジョギングシューズに合うシルエットのパンツが浸透している今、まさに誰もが気軽にトライすべき時でしょう。
私が10代の頃へ戻ったようにジョギングシューズを試し履きし(当然すべてが誰も履いてない物ばかりだし大興奮)買い付けたことは云うまでもありません。
14歳の純粋無垢な少年だった自分に、30年後ファッションアイテムとしてジョギングシューズが世界中で流行るぞって教えてやりたい。この数年で個人的に最もエキサイティングな展示会だった。2012年9月






06-6533-6590

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