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来店されて第一声「ここは、誂えでっか?」とか「ここで作ってるんですか?」などの質問をされるお客様がヒスゲートには結構来られます。店内からでもショウウィンドーの外側でそれらしき会話が聞こえてくる事もしばしば。舶来の紳士用ドレスシューズがドンとディスプレーされているせいでそういうイメージを持たれる方も多いのかもしれませんが、1万円台のスニーカーやカジュアルシューズが飾られている時も不思議と同じ反応があります。ウィンドーから得られる細かな情報は大して伝わらず、ぱっと見の印象や思い込みが大きく作用しているのでしょう。お客様にしても会話のきっかけとして話かけられているだけの言葉なのかもしれません。最近は軽めに受け流すような感じにしていますが実際に注文靴は、お受けできないので残念です。(そういったお客様を紹介して欲しいとお考えの業者様や個人の注文靴関係者の方は、どうぞご連絡ください。)
そんなオーダーの靴にも日本で製作する数万円程の簡単なパターンオーダーから海外の老舗有名靴店の50万以上するようなオールハンドメイドのフルオーダー靴まで日本でもファッション情報誌等でかなり知られるようになりました。特に海外最高クラスの熟練した靴職人が高品質の材料を使い、最高の技術で丁寧に作った靴は、フィット感や履き心地以前に見た目がすでに違いますよね。
イタリアの展示会場を歩いていると、カーフレザーの既製品でも日本の売値で30万円程するような超弩級クラスのドレスシューズメーカーがあったりします。時間のあるときなどちょっと覗いて見たりしますが、やはり遠目に見ても違いは一目瞭然。陶器かストラディバリウスのように輝くピカピカに磨き上げられた上質なレザー、手にとって見てもモカのステッチやコバの辺りなど細部まで手仕事の雰囲気があってなお且つ美しい。日本で靴好きや業界人に人気の5万から10万クラスの十分高級と言える靴と比べても明らかに違うオーラは、他のドレス靴をすべて以下同等と思わせてしまうほど強い。中を覗いても、「こんな所そんな作り方しているのか、凝っているな」と唸ってしまう仕様。高級ビスポークシューズでもこのような事はしていないだろうと思う所や完璧で美しいフォルムがかえって既製品の自由度、美の主張の高さなのかもしれません。一昔前に高額なイタリア靴が日本でよく紹介されて話題でしたが、伝統的で高度な靴作りの技術を継承して守りながら、時を経てさらに究極まで進化させてみせる所はさすがと言える。
低価格の物から超高額なもの、サンダルからスニーカーや最も多いレディースメーカーにいたるまでイタリア製履物メーカーの裾野の広さや奥深さは、インポートシューズの中でダントツ。それぞれに競い合う環境や彼らの本来持つ造形美のセンスなど、長い歴史で積み重ねてきたクリエイティビティーから生み出される製品は、我々の想像を超えるからこそ魅了される。
私が輸入するこのような靴を自分で作るなんてまず不可能だと展示会を見ていてつくづく感じる。

今回の展示会でトレンドとして挙げられるスタイルのひとつがイントレチャートです。そう、私の大好きなメッシュが選び放題。ヒスゲートでは、流行でなくとも作らせたりしていましたので大喜びというわけではありませんが、多くの方にもっと手軽に楽しんでいただきたいとも考えていましたのでそういう点では、買い求めやすい価格帯のメーカーでも多く展開されていた分その中から木型やスタイルなど色々と吟味して選ぶ事が出来たのは、大きな収穫でした。一番多く見受けられたのが細い革で編みこまれた物で2ミリ幅くらいでしょうか、次に3から5m位の物、その他ハイプライスのメーカーに変形的な編みこみの物もありましたが形状に関しては複雑で説明不可能。
同じメーカーで3種類の幅の編みこみを展示していたメーカーに価格を聞いたところ、細い編みこみの物が一番高いと言う事でした(同じ品質の革ならの話で細くとも革屋によってピンキリで価格に大きく差があると思う)。その2ミリ幅くらいの物には縦と横に色違いのカラーで編みこんだ物や(例えばこげ茶とミディアムブラウン)、所々にサテンのような布地の紐をかました物など(これに関してはルイヴィトンも同じモノを使っていると言っていた)凝った提案がなされていた。靴全体が編みこみの物より部分使いの方が多かったように思いますが、考えうるほとんどのパターンがあり、ドレッシーな木型の物や丸い木型でエイジングされたようなレザーソールを組み合わせたモードでカジュアルな物まで、あらゆる服装に合うデザインの物を見つけることが可能だった。
前述の超弩級メーカーも一つだけローファースタイルで4ミリ幅くらいのイントレチャートを提案していたので参考までに値段を聞くと店頭価格で35万円くらいでした。
日本人バイヤーがどれだけ買い付けているかはわかりませんが、来期の春夏にお店でイントレチャートの靴に遭遇したなら、ぜひ皆さんにもトライして欲しいと思います。
それ以外で少し気になったのがスエード素材のグリーンカラーです。春夏のコレクション時は、ドライビングシューズやデッキシューズなどモカシンタイプが増える分、カラフルなスエード素材を使った靴が多く展示されます。特にメンズであまり使われてこなかった鮮やかなグリーンが多く提案されていたのが印象的でした。モスグリーンやアーミーグリーンでない明るいグリーンが来年の春には新鮮に感じられるでしょう。2013.10



06-6533-6590

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あらかじめご了承下さい。